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東京都の墓じまい費用と手続き|都立霊園の手数料・返すときの決まり・改葬許可の窓口

東京都の墓じまい費用と手続き(都立霊園の手数料と改葬許可の窓口) 墓じまい

東京都内にあるお墓を墓じまいするときの費用と手続きを、墓地、埋葬等に関する法律と、東京都公園協会(都立霊園)・区市の公式資料からまとめました。費用は「都立霊園・区市に払うもの」「返すときの決まりと戻るお金」「見積もりで比べるもの」に分けて解説します。墓じまい全体の費用の内訳と調査データは「墓じまい費用の相場と内訳」で解説しています。

この記事の結論

  • 改葬許可は、住んでいる区市ではなく、遺骨が今ある(お墓がある)区市町村に申請する。23区のお墓は、お墓がある区に申請する。手数料は、当サイトが調べた21区市のうち台東区・府中市・東村山市・八王子市・町田市が、かからない(無料)と案内していて、ほかの区市の案内ページには記載がなかった
  • 都立霊園(8か所)では、改葬許可の申請に使う証明書が400円、墓石などの工事の届け出に工事のための土地の使用料(1㎡・1か月550円)がかかる。墓所は原則として自費で原状(更地)に戻して返す(青山・谷中・染井霊園には、原状回復を免除する特例があると都の審議会の答申に書かれている)
  • 都立霊園に納めた使用料は、使用許可を受けた日から3年以内に遺骨を改葬して原状に戻した場合などに、半額が戻る。お墓を継ぐ人がいない使用者には、今のお墓を返して遺骨を都の合葬式墓地に移す「施設変更制度」がある
  • 東京都と、当サイトが調べた範囲の区市町村では、墓じまいの費用を補助する制度は見つからなかった(2026年11月確認)。日野市・八王子市などの市営墓地にも、期限つきで使用料の半額が戻る決まりがある
  • 東京都だけの墓じまいの費用の調査は見当たらない。民間の調査(いいお墓の利用者733人が回答。費用の質問は、実施した人と実施中の人が対象)では、実施費用は「31万円~70万円」が31.3%で最も多かった
  1. 東京都の墓じまい費用
    1. 民間の調査で見る墓じまいの費用
    2. 都立霊園と区市に払う手数料・管理料(2026年11月確認)
    3. 見積もりで比べる費用の内訳
    4. お寺の墓地の離檀料
  2. 東京都の墓じまいに使える補助金(2026年11月確認)
  3. 都立霊園のお墓を返すときの決まりと戻るお金
    1. 原状(更地)に戻して返す
    2. 返したときに戻るお金
    3. お墓を継ぐ人がいないとき(施設変更制度)
  4. 市営墓地・お寺の墓地・民営霊園を返すとき
  5. 東京都の墓じまいの手続き|6つのステップ
    1. ステップ1:お墓の使用者と、お墓がある区市町村を確かめる
    2. ステップ2:遺骨の移し先を決め、受け入れの証明をもらう
    3. ステップ3:今の墓地の管理者に、埋蔵(収蔵)の証明をもらう
    4. ステップ4:お墓がある区市町村に改葬許可を申請する
    5. ステップ5:遺骨を取り出し、墓石を撤去して原状に戻す
    6. ステップ6:墓地を返還し、移し先に納骨する
  6. 撤去工事を業者に頼む場合
  7. よくある質問
    1. 東京の外に住んでいて、東京のお墓を墓じまいします。どこに申請しますか?
    2. 都立霊園のお墓を返したら、納めた使用料は戻りますか?
    3. お墓を継ぐ人がいません。都立霊園の合葬式墓地に移せますか?
    4. お寺の墓地で、埋蔵の証明がもらえないときや、話し合いがつかないときは?
    5. 民営霊園やお寺の墓地の墓じまいにも、補助金はありますか?
  8. まとめ
    1. この記事で使った資料(2026年10月・11月に確認)

東京都の墓じまい費用

東京都だけの墓じまいの費用を調べたものは、確認した範囲では公的な統計にも民間の調査にも見当たりません(2026年10月確認)。ここでは、民間の調査、都立霊園・区市に払う手数料と管理料、見積もりで比べる項目に分けて整理します。

民間の調査で見る墓じまいの費用

民間の調査では、株式会社鎌倉新書の「いいお墓」が、改葬・墓じまいを実施した人に費用を価格帯で尋ねています。

墓じまいの実施費用回答の割合(2026年の調査)
30万円以下16.8%
31万円~70万円31.3%(最多)
151万円以上14.0%

表は、調査結果のページで示されている区分を抜き出したものです。調査は2026年1月16日から23日にインターネットで行われ、2024年10月から2025年9月に「いいお墓」で資料請求ならびに霊園見学をした人のうち、改葬・墓じまいを検討または実施した733人が回答しました(費用の質問は、改葬・墓じまいをした人と、している人が対象)。金額に何を含むかの定義は書かれておらず、地域別の費用の結果も載っていません。(出典:「第4回 改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」(株式会社鎌倉新書「いいお墓」)(https://guide.e-ohaka.com/research/survey_hakajimai_2026/)を基に当サイトで作成)

都立霊園と区市に払う手数料・管理料(2026年11月確認)

項目費用補足
改葬許可証の交付(区市)台東区・府中市・東村山市・八王子市・町田市は無料。ほかの調べた区市は、案内ページに記載なし遺骨が今ある区市町村に申請する。窓口は後の章の表
証明書類(都立霊園)400円改葬許可の申請に使う「埋蔵・収蔵証明書」など。霊園の窓口で使用許可証を見せて出してもらう
工事のための土地使用料(都立霊園)1㎡・1か月550円墓石などの工事の届け出に伴ってかかる。工事の内容によっては、無料の簡易工事届だけの場合もある
年間の管理料(都立霊園)一般埋蔵施設 1㎡・1年810円、芝生埋蔵施設(小型芝生を含む)1㎡・1年1,040円、壁型埋蔵施設 1か所・1年3,350円返す年度の分の扱いは、使っている霊園に確かめる
使用許可証の書換(承継)(都立霊園)2,000円使用者(名義人)が亡くなっていて、名義を変えてから墓じまいする場合
使用許可証の再交付(都立霊園)1,400円使用許可証をなくした場合

都立霊園の金額は、東京都公園協会の一覧表で令和8年4月1日現在のものです。料金は見直されることがあるため、使っている霊園の窓口で確かめると確実です。お寺の墓地や民営霊園で埋蔵の証明をもらうときの手数料は、それぞれの管理者に聞きます。(出典:東京都公園協会「東京都霊園使用料・管理料・手数料一覧表」、同「都立霊園 埋蔵施設・みたま堂 使用の手引」、各区市の改葬許可の案内(後の章の表)。改葬許可の手数料は2026年10月・11月に確認)

見積もりで比べる費用の内訳

費用は、墓石の撤去と原状回復の工事、遺骨の取り出し、移し先の使用料、役所・墓地への手数料、法要を頼む場合のお布施、返す年度の管理料に分けると、抜けが出にくくなります。都立霊園では、どこまで撤去するかが墓所の種類ごとに決まっています(後の章の表)。お寺の墓地や民営霊園でも、撤去の範囲を管理者に聞いてから、同じ条件で複数の業者に見積もりを頼むと比べやすくなります。見積書で見る項目は「墓石の見積もり比較」と「東京の墓じまい業者の選び方」で解説しています。

お寺の墓地の離檀料

国民生活センターの消費者トラブルFAQは、お寺から高額な離檀料を請求されたという相談に対して、離檀料はお寺にお礼として払うお布施の意味を持つもので、今のところ料金に明確な基準はなく、基本的には当事者どうしで話し合うことになると回答しています。困ったときは、消費者ホットライン(電話188)に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます。(出典:国民生活センター「【墓地】改葬したいと伝えたら、寺から高額な離檀料を請求された。納得できない。」、消費者庁「消費者ホットライン」)

東京都の墓じまいに使える補助金(2026年11月確認)

東京都の公式サイトと、当サイトが検索で調べた範囲の区市町村の公式サイトでは、墓じまい(墓石の撤去や墓所の返還)の費用を補助する制度は見つかりませんでした。区民葬儀を使った人への火葬費用の助成など、名前の似た制度はありますが、墓じまいの費用は対象ではありません。都内のすべての区市町村を調べたわけではないため、お墓がある区市町村にも問い合わせましょう。

補助金ではありませんが、都立霊園と一部の市営墓地には、返すときの負担が軽くなる決まりがあります。都立霊園は次の章、市営墓地の例は「市営墓地・お寺の墓地・民営霊園を返すとき」の章にまとめました。東京都の外も含めた補助金の一覧は「墓じまいの補助金・助成金がある自治体一覧」でまとめています。

都立霊園のお墓を返すときの決まりと戻るお金

東京都の霊園(都立霊園)は8か所あり、指定管理者の公益財団法人東京都公園協会が管理しています。納骨(埋葬・改葬)、墓所の工事、墓所の返還、施設変更の手続きは、使っている霊園の窓口でしかできません。(出典:TOKYO霊園さんぽ「概要・沿革」、「よくあるご質問」)

霊園所在地管理事務所の電話改葬許可の申請先
青山霊園港区南青山二丁目03-3401-3652港区
雑司ケ谷霊園豊島区南池袋四丁目03-3971-6868豊島区
谷中霊園台東区谷中七丁目03-3821-4456台東区
染井霊園豊島区駒込五丁目03-3918-3502豊島区
多磨霊園府中市多磨町042-365-2079府中市
小平霊園東村山市萩山町一丁目042-341-0050東村山市
八王子霊園八王子市元八王子町042-663-1533八王子市
八柱霊園千葉県松戸市田中新田047-387-2181松戸市

改葬許可の申請先は、遺骨が納められている霊園がある区や市に申請するという使用の手引の案内によります。(出典:TOKYO霊園さんぽ「青山霊園」、「雑司ケ谷霊園」、「谷中霊園」、「染井霊園」、「多磨霊園」、「小平霊園」、「八王子霊園」、「八柱霊園」、使用の手引)

原状(更地)に戻して返す

使用の手引では、お墓を使わなくなったときは、遺骨を都立霊園以外の寺院などへ改葬し、使っていた施設を自費で原状(当初貸付時の状態・更地)に戻さなければならないとしています。返す手続きには、使用者(名義人)の実印と、その印鑑登録証明書(申請日に発行から3か月以内のもの)、都立霊園使用許可証、埋蔵施設使用終了届(霊園の窓口にある)をそろえます。場合によって同意書などが要ることもあります。何を撤去するかは、墓所の種類で次のように示されています。(出典:使用の手引)

墓所の種類返すときに撤去するもの
一般墓所墓石、カロート(地下の納骨施設)、囲障の撤去、地固めと整地。樹木があれば伐採・抜根
芝生墓所墓石(台石・線香立て・花立てを含む)の撤去
壁型墓所家名板・線香立て・花立ての撤去
みたま堂家名板の撤去

なお、東京都霊園条例は、知事が特別の事情があると認めるときは原状に回復しなくてよいとしています(第16条)。東京都公園審議会の答申「雑司ケ谷霊園再生のあり方について」(令和3年3月)には、青山・谷中・染井霊園では、再生事業の特例として、墓所を返すときの原状回復義務の免除などを実施していると書かれています。使用の手引にはこの特例の記載がないため、今も受け付けているか、自分の墓所が対象になるかを、霊園の窓口に確かめてから見積もりを頼みましょう。(出典:東京都霊園条例 第16条、東京都公園審議会「雑司ケ谷霊園再生のあり方について」答申(令和3年3月25日))

墓石などの工事をするときは、使用許可証を持って、あらかじめ「埋蔵施設設備工事施行届」と「埋蔵施設工事土地使用申請書」を霊園の窓口に出します(有料。工事の内容によっては、無料の「簡易工事届」だけの場合もあります)。届け出のない工事は、すぐに中止して原状に戻すよう求められます。令和7年7月からは「工事着手届」の提出も求められていて、令和8年4月1日からは、写真を付けた改訂版の「工事着手届」と「工事完了届」を出すよう案内されています。返還に伴う原状回復の工事では、完了後の写真にカロートを撤去したことが分かるものも含めます(カロートの撤去が要らない墓所を除く)。(出典:使用の手引、東京都公園協会「墓所工事における着手届および完了届の提出について」)

返したときに戻るお金

東京都霊園条例は、すでに納めた使用料と管理料は還付しないとし、知事が相当の理由があると認めるときは、全部または一部を還付できるとしています(第15条)。使用の手引では、使用許可を受けた日から3年以内に遺骨を改葬して原状回復した人と、使わずに返す手続きをした人には、納めた使用料の半額を返すとしています。使用料を分けて納めている途中の場合は、納めた額のうち使用料の半分を超えた分が戻ります。使用許可から3年を過ぎたお墓を返すときに使用料が戻るとする記載は、使用の手引にはありません。手元の使用許可証で許可の日を確かめ、霊園の窓口に相談しましょう。(出典:東京都霊園条例 第15条、使用の手引)

お墓を継ぐ人がいないとき(施設変更制度)

都立霊園には、お墓を継ぐ人がいない使用者を対象に、今使っているお墓を返して、遺骨を東京都の合葬式墓地(小平霊園・八柱霊園)に移す「施設変更制度」があります。移した後は、使用者がお墓を管理する必要がなく、使用料と年間管理料もかかりません。ただし、今のお墓を更地にする費用は使用者の負担です。合葬式墓地では、遺骨を骨壺から出し、ほかの方の遺骨と一緒に埋蔵します。実施の有無や受け入れる霊園、受付期間は年度によって違うため、毎年4月以降に使っている霊園へ問い合わせるよう案内されています。(出典:東京都公園協会「施設変更制度のご案内について」、使用の手引)

多磨霊園と小平霊園は、払う費用と戻るお金、手続きの流れを「多磨霊園の墓じまい費用と手続き」「小平霊園の墓じまい費用と手続き」で、ステップごとに解説しています。移し先に都立霊園の合葬式の施設や都内の納骨堂を考えている方は「東京の納骨堂・永代供養の費用相場」もご覧ください。

市営墓地・お寺の墓地・民営霊園を返すとき

都内の市営墓地は、市ごとに返すときの決まりが違います。条例や市の案内で確かめられた例をまとめました(2026年11月確認)。

墓地返すときの決まり納めた使用料合葬式墓地へ移すとき
日野市営墓地使わなくなったら市長に届け出て、原状に戻して返す。返還の書類は、区画を更地にした後に出す(手数料はかからない)戻らないのが原則。使用許可から3年以内に全部を返したときは半額が戻る条例・市の案内に、合葬式墓地の定めは見当たらない
八王子市営霊園(緑町霊園・甲の原霊園・南多摩都市霊園)区画墓地は、原状に戻したうえで返す戻らないのが原則。使用承認から2年以内に区画墓地の全部を返したときは半額が戻る区画墓地を返して、埋蔵している遺骨を合葬式墓地へ移す(施設変更)ことができる。この場合の使用料は、合葬室なら1体につき3万円、納骨室なら1体用12万5千円・2体用25万円
公営 稲城・府中メモリアルパーク(稲城・府中墓苑組合)平面墓地を使う必要がなくなったら、原状に戻して管理者に返す(有期限芝生墓地などは、原状に戻さずに返せる)戻らないのが原則。使用許可から1年以内に、使わずに返したときは半額が戻る平面墓地を返す人(有期限芝生墓地の使用者を除く)は、平面墓地1基につき5万円の使用料で合葬式墓地の使用許可を受けられる。返す人から申請があれば、組合は、その人と配偶者の遺骨を無償で合葬室に埋蔵することができる

南多摩都市霊園は、八王子市が所有し管理運営をしている霊園で、町田市・多摩市・稲城市がその一部の区画を使っています。稲城・府中墓苑組合は、稲城市と府中市がつくる組合です。表のほかの市営墓地は、その市の担当課に返すときの決まりを確かめてください。(出典:日野市墓地使用条例 第9条・第16条、日野市「市営墓地の返還手続き」、八王子市霊園条例 第14条・第18条・第19条・別表第2、八王子市「八王子市営霊園のご案内」、町田市「南多摩都市霊園」、稲城・府中墓苑組合墓苑の設置及び管理に関する条例 第16条・第17条・第37条、稲城・府中墓苑組合「組合概要」、府中市「墓地使用者申込要件等が変更になります」)

お寺の墓地や民営霊園は、契約や使用規則によって決まりが違います。どこまで撤去して返すか、工事を頼める石材店に決まりがあるか、返したときに戻るお金があるかを、管理者に確かめてから見積もりを頼みましょう。

東京都の墓じまいの手続き|6つのステップ

墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)では、お墓に納めた遺骨を別のお墓や納骨堂に移すことを「改葬」といい、市町村長(特別区の区長を含む)の許可が要ります。法律と施行規則、東京都公園協会と区市の案内をもとに、流れを6つに分けました。厚生労働省の衛生行政報告例では、東京都の改葬の件数は令和6年度に12,982件でした(全国は176,140件)。(出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」第2条・第5条、厚生労働省「衛生行政報告例」令和6年度 第6表(e-Stat))

ステップ1:お墓の使用者と、お墓がある区市町村を確かめる

改葬の許可を出すのは、遺骨が今ある場所の市町村長(23区は区長)です。住んでいる区市ではなく、お墓や納骨堂がある区市町村に申請します。申請者がお墓の使用者でない場合は、使用者の改葬についての承諾書を付けます。都立霊園で使用者(名義人)が亡くなっている場合は、先に承継(名義変更)の手続きをします。必要な書類は理由によって変わるため、霊園の窓口か東京都公園協会霊園課(電話 03-3232-3151)に事前に相談します。(出典:墓地埋葬法 第5条第2項、墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第2条第2項第2号、使用の手引、TOKYO霊園さんぽ「よくあるご質問」)

ステップ2:遺骨の移し先を決め、受け入れの証明をもらう

施行規則では、申請書に「改葬の場所」を書くことになっています。移し先の墓地や納骨堂の管理者から、受け入れを証明する書類(使用許可証・受入証明書など)をもらいます。都立霊園から移す場合も、使用の手引は、改葬先の管理者から「使用証明書(受入証明書)」を出してもらうよう案内しています。移し先の書類の扱いは区市によって違うため、申請する区市の案内を見てそろえましょう。(出典:施行規則 第2条第1項、使用の手引)

ステップ3:今の墓地の管理者に、埋蔵(収蔵)の証明をもらう

申請書には、墓地や納骨堂の管理者が作った、埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証明する書面を付けます。お寺の墓地ならお寺、霊園なら管理事務所に頼みます。都立霊園では、霊園の窓口で使用許可証を見せて「改葬許可申請に伴う埋蔵・収蔵証明書願」を出し、「埋蔵・収蔵証明書」を出してもらいます(400円)。使用の手引は、区市によって手続きの方法が一部違う場合があるため、遺骨が納められている都立霊園の窓口に事前に問い合わせるよう案内しています。(出典:施行規則 第2条第2項第1号、使用の手引)

ステップ4:お墓がある区市町村に改葬許可を申請する

都内の主な区市について、窓口と申請の方法を区市の公式ページで調べました(2026年10月・11月確認)。表の「記載なし」は、区市の案内ページに書かれていないという意味です。手数料がかからない(無料)と書いていたのは台東区・府中市・東村山市・八王子市・町田市で(台東区は申請書のダウンロードのページに記載)、ほかの区市の案内ページには手数料の記載がありませんでした(金額を書いていた区市はありませんでした)。

区市窓口手数料郵送
港区(青山霊園)芝地区総合支所 区民課戸籍係、各総合支所の区民課記載なし郵送で申請できる(返信用封筒を同封)
台東区(谷中霊園)区役所本庁の戸籍住民サービス課 届出担当(区民事務所などでは受け付けない)無料(申請書のダウンロードのページに記載)郵送で申請できる(返信用封筒を同封)
豊島区(雑司ケ谷霊園・染井霊園)総合窓口課 証明グループ(区役所3階8番窓口)記載なし申請書のダウンロードのページに「郵送受付 可」。案内ページは、郵送を希望する場合は証明グループに問い合わせるよう案内
新宿区本庁舎1階9番窓口、特別出張所記載なし記載なし
文京区問い合わせ先は戸籍住民課戸籍係(文京シビックセンター2階)記載なし記載なし
品川区戸籍住民課戸籍届出係(区役所議会棟3階)記載なし記載なし
大田区本庁舎1階 戸籍住民窓口、各特別出張所(夜間・休日の窓口では扱わない。蒲田東特別出張所は令和8年9月1日から窓口業務を休止)記載なし郵送で申請できる(返信用封筒を同封)。FAXとインターネットでは受け付けない
世田谷区各総合支所の区民課戸籍係(どの総合支所でも受け付ける)記載なし郵送での申請は問い合わせる
杉並区区民課戸籍係(区役所1階3番)記載なし記載なし
練馬区本庁舎2階 戸籍第一係、石神井庁舎2階 戸籍第二係記載なし郵送で申請できる(返信用封筒を同封)
板橋区問い合わせ先は戸籍住民課戸籍係、赤塚支所 住民サービス係記載なし記載なし
足立区問い合わせ先は戸籍住民課戸籍届出係記載なし記載なし
葛飾区戸籍住民課 戸籍届出係(区役所2階217番窓口)記載なし改葬についての記載なし
江東区戸籍係(本庁舎2階1番窓口。豊洲特別出張所では受け付けない)記載なし改葬についての記載なし
江戸川区区民課、各事務所の戸籍住民係記載なし記載なし
府中市(多磨霊園)総合窓口課(市役所おもや1階)、各文化センター無料記載なし
東村山市(小平霊園)市民課 戸籍窓口(市役所本庁舎1階)無料記載なし
八王子市(八王子霊園)市民課戸籍担当(本庁舎1階4番窓口)無料郵送で申請できる(返信用封筒を同封)
町田市環境共生課 生活環境係(市庁舎7階702窓口)無料郵送で申請できる(許可証の郵送を希望する場合は、110円切手を貼った返信用封筒を同封)
調布市市民課戸籍係(申請書を配布)記載なし記載なし
西東京市市民課(田無庁舎2階、防災・保谷保健福祉総合センター1階)記載なし申請書の用紙は郵送で取り寄せられる(郵送での申請の記載なし)

区市によって決まりが違う点もあります。申請書は、世田谷区・大田区・新宿区・文京区・江東区などが遺骨1体につき1通(1枚)としている一方、調布市は1枚で5人分までまとめて申請できるとしています。申請する人を、遺骨が今ある墓地の使用者(名義人)とする区市(大田区・府中市・東村山市・八王子市・町田市など)がある一方、練馬区は新しい墓地の使用名義人が申請するよう案内しています。移し先の書類も、板橋区は受入証明書(原本)か移し先の使用許可書が必要で、契約書などでは受け付けないとし、江戸川区は改葬先の墓地の使用許可証を「必須ではありません」としています。江戸川区と文京区は、同じ墓地の中での移転(墓石の改修を除く)でも改葬許可が必要だとしています。町田市は、改葬許可証のお渡しは翌営業日以降になるとしています。表で「記載なし」の手数料や郵送の可否は、申請する区市の担当課に問い合わせてください。豊島区は、雑司ケ谷霊園・染井霊園から改葬する場合は、都立霊園の管理事務所が発行する、埋葬証明書を兼ねた改葬許可申請書を使うよう案内しています。府中市(多磨霊園)と東村山市(小平霊園)も、霊園が証明して発行した改葬許可申請書を使うよう案内しています。(出典:各区市の改葬許可の案内。ページ名は「この記事で使った資料」に記載)

ステップ5:遺骨を取り出し、墓石を撤去して原状に戻す

改葬許可証を今の墓地の管理者に見せて、遺骨を取り出します。都立霊園では、工事の前に霊園の窓口への届け出が要り、墓所は自費で原状(更地)に戻します(前の章)。お寺の墓地や民営霊園では、どこまで撤去するかと届け出の方法を、管理者に聞いておきます。(出典:使用の手引)

ステップ6:墓地を返還し、移し先に納骨する

都立霊園では、埋蔵施設使用終了届などをそろえて返す手続きをします。最後に、改葬許可証を移し先の墓地や納骨堂の管理者に出して、納骨します。(出典:使用の手引)

撤去工事を業者に頼む場合

国民生活センターの消費者トラブルFAQは、公営墓地以外では、提携している石材店を指定されることが一般的だとしています。お寺の墓地や民営霊園では、指定の石材店があるかを先に管理者に確かめましょう。都立霊園の使用の手引には、工事を頼む石材店を指定する記載は見当たりませんでした(2026年11月確認)。工事着手届と工事完了届には工事申請者と施工業者の欄があるため、頼む前に、届け出と写真の提出を業者がするのかも確かめておきます。(出典:国民生活センター 消費者トラブル解決ナビ「【墓地】墓じまいをしたいが、管理会社から、指定の石材店以外での工事は認めないと言われ納得できない。」、使用の手引、東京都公園協会「墓所工事における着手届および完了届の提出について」)

指定がない場合に、複数の石材店の見積もりを比べたいときは、墓石ナビがあります。公式サイトには、すべて無料で利用でき契約の義務はないこと、掲載している石材店はすべて同社の審査を通過していることが書かれています。墓石の撤去のページでは、撤去を頼むときは複数の業者から見積もりを出してもらうよう勧めています。(出典:墓石ナビ公式サイト、墓石ナビ「墓石の撤去」)

改葬許可の申請は、使用者(申請者)が区市町村の窓口で行えます。行政書士法は、行政書士や行政書士法人でない人が、他人の依頼を受けて、どのような名目でも報酬を得て、役所に出す書類などを作ることを業として行うことを禁じています(第19条・第1条の3。他の法律に定めがある場合などを除く)。業者から役所の手続きもまとめて引き受けると言われたときは、申請書を誰が作るのかを確かめてください。東京で手続きのどこを誰に頼めるかは「墓じまいの手続き代行は東京で誰に頼める?」で解説しています。(出典:e-Gov法令検索「行政書士法」)

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墓石の撤去工事の費用を、比べてから決めたい方へ

墓石ナビは、同社の審査を通った石材店から無料で一括見積もりを取れるサービスです。同社のサイトでは、墓じまい(墓石の撤去)を頼むときも、複数の石材店の見積もりを比べるよう案内しています。民営霊園のお墓は受け付けていないと公式サイトに書かれているため、墓地の種類と、霊園やお寺に指定の石材店があるかを、先に確かめてください。

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よくある質問

東京の外に住んでいて、東京のお墓を墓じまいします。どこに申請しますか?

お墓(遺骨)がある区市町村に申請します。改葬の許可は、遺骨が今ある場所の市町村長(23区は区長)が出すためです。都立霊園のお墓なら、霊園がある区や市です(八柱霊園は千葉県松戸市)。郵送で申請できるかは区市によって違うため、ステップ4の表と、お墓がある区市町村の案内で確かめてください。(出典:墓地埋葬法 第5条第2項、使用の手引)

八柱霊園のお墓の改葬許可の窓口(松戸市)と、返すときの決まりは「八柱霊園の墓じまい費用と手続き」でまとめています。

八王子霊園のお墓の改葬許可(八王子市・郵送でも申請できる)と、芝生墓所を返すときの決まりは「八王子霊園の墓じまい費用と手続き」でまとめています。

都立霊園のお墓を返したら、納めた使用料は戻りますか?

使用許可を受けた日から3年以内に遺骨を改葬して原状に戻した場合と、使わずに返した場合は、納めた使用料の半額が戻ります。3年を過ぎたお墓を返すときに使用料が戻るとする記載は、使用の手引にはありません。(出典:使用の手引)

お墓を継ぐ人がいません。都立霊園の合葬式墓地に移せますか?

都立霊園の使用者なら、施設変更制度で、今のお墓を返して遺骨を合葬式墓地(小平霊園・八柱霊園)に移せる場合があります。移し先の使用料と年間管理料はかかりませんが、今のお墓を更地にする費用は使用者の負担です。実施の有無や受付期間は年度によって違うため、4月以降に使っている霊園に問い合わせてください。(出典:東京都公園協会「施設変更制度のご案内について」)

お寺の墓地で、埋蔵の証明がもらえないときや、話し合いがつかないときは?

施行規則は、改葬許可の申請に付ける管理者の証明について、これによりがたい特別の事情がある場合は、市町村長が必要と認めるこれに準ずる書面でよいとしています。証明がもらえないときは、お墓がある区市町村の改葬の窓口に相談しましょう。お寺と話し合いがつかず、代わりに話し合ってもらいたいときは、弁護士に相談してください。弁護士法は、弁護士や弁護士法人でない人が、報酬を得る目的で、法律事件について代理や和解などの法律事務を扱うことを業とすることを禁じています(第72条。この法律や他の法律に別段の定めがある場合を除く)。(出典:施行規則 第2条第2項第1号、e-Gov法令検索「弁護士法」)

民営霊園やお寺の墓地の墓じまいにも、補助金はありますか?

当サイトが調べた範囲(東京都と、検索で調べた区市町村の公式サイト、2026年11月確認)では、墓じまいや墓石の撤去の補助は、民営霊園やお寺の墓地のお墓を対象にしたものも含めて、見つかりませんでした。

まとめ

  • 改葬許可は、お墓がある区市町村に申請する。窓口・手数料・郵送の可否は区市で違う
  • 都立霊園は8か所。証明書類は400円、工事の届け出には土地使用料がかかり、墓所は原則として自費で更地に戻して返す(青山・谷中・染井霊園の特例は霊園の窓口に確かめる)
  • 都立霊園の使用料は、使用許可から3年以内に改葬して原状に戻した場合などに半額が戻る。継ぐ人がいなければ施設変更制度もある
  • 費用は、撤去工事・移し先・手続き・法要に分けて、同じ条件で見積もりを取って比べる

近くの県の決まりは「神奈川県の墓じまい費用と手続き」「埼玉県の墓じまい費用と手続き」「千葉県の墓じまい費用と手続き」で解説しています。

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この記事で使った資料(2026年10月・11月に確認)


この記事を書いた人 大手葬儀会社Web事業部に3年間在籍。年間2,000件以上の葬儀集客・月数千万円超の広告運用・月間1,000万PV超のコンテンツ制作を担当した現場経験者が執筆しています。

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