PR

改葬手続きの落とし穴|申請先ミスと遺骨の数を間違えない方法

墓じまい

お墓の遺骨をほかのお墓や納骨堂へ移す(改葬する)には、遺骨が今ある市区町村の市区町村長の許可が要ります(墓地、埋葬等に関する法律 第5条)。許可を受けずに改葬した者には、罰則も定められています(同法 第21条:二万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)。(出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」)

※この記事には広告(アフィリエイト)が含まれます。墓石ナビ(株式会社サフタ)と「おくるだけ、納骨」(株式会社goenn)は当サイトの広告の申込先で、この記事のリンクから申し込みがあると、当サイトに報酬が支払われることがあります。

私は大手葬儀会社のWeb事業部に3年在籍し、月数千万円超の広告運用・年間2,000件以上の葬儀集客に関わりました。その経験をもとに、この記事を書いています。

この記事を読むと、次の3点がわかります。

  • 改葬許可証の取得に必要な書類と、正しい申請先
  • 間違いやすい「遺骨の数」と申請書の関係
  • 手続きが止まる典型的な失敗パターンとその回避策

改葬手続きの全体像を3分で把握する

改葬と墓じまいの違い

改葬はお墓の引越し(遺骨を別の場所に移すこと)、墓じまいはお墓を撤去して更地にすることです。多くの場合、墓じまいには改葬が伴います。この記事では「改葬許可証の取得」という行政手続きに絞って解説します。

改葬手続きの全体フロー

全体の流れは次のとおりです。町田市が示す改葬手続きの一般的な流れ(家族や親族に相談する → 今のお墓の管理者へ改葬を考えていることを丁寧に伝える → 改葬先のお墓を決める)と、総務省 東北管区行政評価局の資料の「一般的な改葬手続(A市の例)」をもとに整理しています。(出典:町田市「改葬許可申請」、総務省 東北管区行政評価局「墓じまいに関する情報収集結果」)

ステップ やること 相手
1 家族・親族で話し合う 家族・親族
2 今のお墓の管理者に、改葬を考えていることを伝えて相談する 今の寺院・霊園
3 改葬先を決め、求められる場合は受入れを証明する書類などをもらう 改葬先の管理者
4 今のお墓の管理者に、埋蔵(収蔵)の事実を証明する書面を作ってもらう 今の寺院・霊園
5 申請書を出して、改葬許可証を受け取る 今のお墓がある市区町村
6 遺骨を取り出し、墓石を撤去して区画を返す(閉眼供養を行う場合はその前に) 石材店・墓地の管理者・僧侶
7 改葬先に改葬許可証を出して納める 改葬先の管理者

申請先は「自分が住んでいる市区町村」ではありません。「現在のお墓がある市区町村」が申請先です。墓地、埋葬等に関する法律は、改葬の許可は遺骨が今ある場所の市町村長が行うとしています(第5条)。遠方にお墓がある場合は、郵送やオンラインで申請できる市区町村もあります(前橋市・長野市・箕面市など)。今のお墓がある市区町村の案内で確かめましょう。(出典:前橋市、長野市、箕面市の改葬許可の案内)

改葬許可の申請に要る書類

申請書に書くことと付ける書類は、墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第2条で決まっています。ほかに、市区町村長が特に必要と認める書類(改葬先の受入れの証明など)を求められることがあります。

書類 誰が作るか・どこでもらうか 確かめること
改葬許可申請書 今のお墓がある市区町村(ホームページからダウンロードできることもある) 遺骨1体ごとに出すとする市区町村がある
埋蔵(収蔵)の事実を証明する書面(埋蔵証明書) 今のお墓の管理者(寺院・霊園) 発行に手数料がかかる可能性がある(船橋市)
墓地の使用者の承諾書 墓地の使用者 申請する人が使用者でない場合に要る
改葬先の受入れの証明など 改葬先の管理者 求めるかどうかは市区町村で違う(町田市は受入れを証明する書類の写しを求めている)

(出典:墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第2条、船橋市・町田市の改葬許可の案内)

遺骨が何体あるかを先に確かめる

改葬許可の申請書を、遺骨1体ごとに出すとしている市区町村があります(大田区「遺骨1体につき1通」、新宿区「遺骨一体につき一枚」、神戸市「遺骨1体ごとに1通」)。一方、前橋市のように、2体以上のときは別紙に書く形の市区町村もあります。今のお墓の管理者に「何体の遺骨が納められていますか」と先に確かめておきましょう。(出典:大田区、新宿区、神戸市、前橋市の改葬許可の案内)

改葬許可申請書を記入するときに確かめること

記入するときに確かめておきたい点です。

  • 申請する人が墓地の使用者でない場合は、使用者の承諾書などが要る(施行規則 第2条)
  • 死亡の年月日など、わからない項目の書き方は、市区町村の記入例や窓口で確かめる
  • 改葬の理由も、書く項目の1つ(施行規則 第2条)

※当サイトは、墓石ナビのアフィリエイトプログラムに参加しています。この記事のリンクから申し込みがあると、当サイトに報酬が支払われることがあります。

PR

墓石の撤去工事の費用を、比べてから決めたい方へ

墓石ナビは、同社の審査を通った石材店から無料で一括見積もりを取れるサービスです。同社のサイトでは、墓じまい(墓石の撤去)を頼むときも、複数の石材店の見積もりを比べるよう案内しています。同社のサイトには、民営霊園のお墓は受け付けていないとも書かれているため、墓地の種類(公営・民営・お寺の墓地)と、霊園やお寺に指定の石材店があるかを、先に確かめてください。

墓石ナビで無料見積もりを取る →

手続きが止まる典型的な失敗パターン4つ

次の4つに気をつけましょう。

改葬先が決まっていないのに手続きを始める

改葬先の受入れの証明を、改葬許可の申請に求める市区町村があります(町田市など)。申請の前に改葬先を決め、付ける書類を、今のお墓がある市区町村の案内で確かめてください。

改葬許可証が出る前に工事の日を決める

遺骨をほかのお墓や納骨堂に移すには、市区町村長の許可が要ります(墓地、埋葬等に関する法律 第5条)。京都府京丹後市のように、改葬許可より前に墓石の撤去や墓の掘り起こしはできないと案内する市もあります。改葬許可証が出るまでの日数も市区町村で違い、たとえば前橋市は即日、箕面市は土日祝を除いて14日前後です。工事の日程は、改葬許可証を受け取ってから決めると安心です。(出典:京丹後市「お墓の移動には改葬許可が必要です」、前橋市、箕面市の改葬許可の案内)

申請先の役所を間違える

申請先は、今のお墓がある市区町村です。自分が住んでいる市区町村の役所ではありません。遠方にお墓がある場合は、郵送申請が可能な自治体もあります。事前に電話で確認してください。

遺骨の数より少ない改葬許可申請書しか用意しない

上の「遺骨が何体あるかを先に確かめる」のとおり、申請書を遺骨1体ごとに出す市区町村があります。お墓の中に何体の遺骨があるかを、管理者の記録などで先に確かめましょう。

改葬手続きにかかる費用

改葬許可の申請の手数料は、無料と案内している市があります(町田市「手数料はかかりません」、船橋市・長野市・箕面市「無料」)。船橋市は、埋蔵(収蔵)証明書の発行の際には手数料がかかる可能性があるとしています。かかるかどうかは、今のお墓がある市区町村と墓地の管理者に確かめましょう。(出典:町田市、船橋市、長野市、箕面市の改葬許可の案内)

これは行政手続きの費用です。墓石の撤去工事や改葬先の費用は別にかかります。全体の費用の目安は、次の記事で解説しています。

関連記事:墓じまいの費用相場はいくら?

ケース別の手続きの注意点

遺骨を自宅に持ち帰りたい場合

町田市は、改葬先の墓地を決めずに自宅へ引き取る場合は、改葬の手続きは必要ないとしています。扱いは市区町村で違うため、今のお墓がある市区町村に確かめましょう。東京都保健医療局は、「墓地、埋葬等に関する法律では、自宅での焼骨の保管については特に規定はありません」としています。ただし、庭など墓地でない場所に遺骨を埋めることはできません(同法 第4条)。(出典:町田市「改葬許可申請」、東京都保健医療局「よくある質問|墓地・納骨堂・火葬場」)

土葬のお墓を改葬する場合

土葬のお墓を改葬するときの手続きと、改葬許可証の扱いは、市区町村に確かめてください。墓地、埋葬等に関する法律は、埋葬・火葬・改葬のいずれも市区町村長の許可を受けなければならないとしています(第5条)。

申請者が遠方に住んでいる場合

現在のお墓が遠方にある場合、郵送で改葬許可証を申請できる自治体があります。ただし全ての自治体が対応しているわけではないため、事前に電話で確認してください。申請書の作成は行政書士に頼めます。行政書士でない業者は、どのような名目でも報酬を得て申請書を作れません(行政書士法 第19条)。墓じまい代行業者に頼むときは、申請書を誰が作るのかを、見積もりのときに確かめてください。

よくある質問

Q1. 改葬許可証に有効期限はありますか?

墓地、埋葬等に関する法律と施行規則には、改葬許可証の有効期限の定めはありません。市区町村が扱いを決めている場合もあるため、許可証を出した市区町村に確かめましょう。改葬先に納めるまで、なくさないように保管してください。

Q2. 改葬許可証を紛失した場合はどうなりますか?

紛失したときの扱いは、改葬許可証を出した市区町村に相談してください。改葬先に納めるまで、写しを取って原本を大切に保管しておくと安心です。

Q3. お寺が埋蔵証明書を発行してくれない場合はどうすればいいですか?

今のお墓がある市区町村の窓口に相談しましょう。施行規則は、管理者が作る書面によりがたい特別の事情があるときは、市町村長が必要と認めるこれに準ずる書面でよいとしています。市区町村はまずお寺に証明書を出すよう求め、それでも出ないときに、代わりの書面で扱うかどうかを判断します。厚生労働省は2026年1月23日の事務連絡で、代わりの書面の例として、お墓の写真や経緯を書いた申述書などを示しています。(出典:施行規則 第2条、総務省 東北管区行政評価局「相談対応者向けQ&A」)代わりにお寺と話し合ってもらいたいときは、弁護士に相談してください(弁護士法 第72条)。

Q4. 手続きを人に頼むことはできますか?

改葬許可の申請は、お墓の使用者が自分でできます。申請書の作成は行政書士に頼めます(行政書士でない業者は、報酬を得て申請書を作れません。行政書士法 第19条)。墓石の撤去工事は、石材店などの業者に頼めます。業者のいう「代行」に何が含まれるのか(撤去工事か、申請書を誰が作るのか、お寺に伝えるところまでか)を、見積もりのときに確かめてください。人に頼むと費用がかかるため、複数社に見積もりを取ることを推奨します。

まとめ

この記事で解説した内容を整理します。

  • 申請先は「自分が住む市区町村」ではなく「現在のお墓がある市区町村」
  • 申請書と、今のお墓の管理者が作る埋蔵(収蔵)の事実を証明する書面が基本。使用者以外が申請するなら承諾書、市区町村によっては改葬先の受入れの証明も要る
  • 申請書を遺骨1体ごとに出す市区町村がある。遺骨の数を先に確かめる
  • 改葬先の受入れの証明を求める市区町村があるため、申請の前に改葬先を決める
  • 申請の手数料は無料と案内している市もある(町田市・船橋市・長野市・箕面市など)。改葬全体の費用は別にかかる

改葬の手続きは、書類の順序と申請先を正しく理解すれば難しくありません。遠方のお墓や複数の遺骨で書類の準備が大変な場合は、行政書士に申請書の作成を頼む方法もあります。離檀料などでお寺ともめていて、代わりに話し合ってもらいたいときは、弁護士に相談してください(弁護士法 第72条)。

※当サイトは、「おくるだけ、納骨」(株式会社goenn)のアフィリエイトプログラムに参加しています。この記事のリンクから購入があると、当サイトに報酬が支払われることがあります。

PR

遺骨を郵送して、お寺に納めたい方へ

株式会社goennの「おくるだけ、納骨」は、届いた専用キットで遺骨を送り、同社の提携の寺院(千葉県野田市・三重県鈴鹿市・東京都台東区)に納めてもらうサービスです。納め方は寺院ごとに違い、台東区の寺院は合祀の場所を設けておらず、遺骨の安置を受けるとしています。料金は88,000円(税込み。送骨キットと送料を含む)。申し込みには、遺骨に合わせて火葬許可証・改葬許可証・分骨証明書のいずれかと、本人確認書類が要ります。同社のサイトには、納骨後の遺骨は返還できないこと、遺骨の状態によっては預かれない場合があること、遺骨を発送した後はキャンセルも返金もできないことが書かれています。

※お墓から取り出した遺骨を送るときは、受入証明書が要るかを今のお墓がある市区町村で確かめてください。受入証明書を出してもらえるかや、どの寺院にどのような形で納めるかは、同社のサイトでお問い合わせください。

おくるだけ、納骨の公式サイトを見る →

コメント

タイトルとURLをコピーしました