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墓じまい一人っ子の両家の墓問題|後悔しない3つの解決策

墓じまい

一人っ子でお墓の後継者がいない、または一人っ子同士で結婚して両家のお墓を抱えている——その重さを一人で感じているなら、この記事はあなたのために書きました。

私は大手葬儀会社のWeb事業部に3年在籍し、月数千万円超の広告運用・年間2,000件以上の葬儀集客に関わりました。その経験をもとに、この記事を書いています。

この記事を読むと、次の3点がわかります。

  • 一人っ子が直面するお墓問題のパターンと、パターン別の解決策
  • 両家のお墓をどうまとめるか、現実的な選択肢と判断基準
  • 後継者がいなくても「ちゃんと供養できる」仕組みの作り方

一人っ子が直面する「お墓問題」の3つのパターン

「一人っ子のお墓問題」と一言で言っても、状況によって悩みの内容は全く異なります。解決策もパターンによって変わるため、まず自分がどのパターンに当てはまるかを確認してください。

パターン状況主な悩み
パターン1一人っ子で未婚・またはパートナーも一人っ子自分が死んだ後に墓を管理する人がいない
パターン2一人っ子同士で結婚した両家のお墓を2人で管理しなければならない
パターン3一人っ子だが親が高齢で墓じまいを急いでいる親が元気なうちに決めたいが何から始めればいいかわからない

この3つのパターンは、解決策が異なります。自分がどのパターンに当てはまるかを確認してから次の章を読んでください。

なお、総務省 東北管区行政評価局の資料によると、全国の改葬件数は、平成26年度の約8万4千件から、令和6年度は約17万6千件に増えています。(出典:総務省 東北管区行政評価局「墓じまいに関する情報収集結果」(2026年1月30日))

【パターン1・3向け】後継者がいない場合の解決策

後継者がいないときの選択肢「永代供養」

永代供養とは、霊園や寺院が遺族に代わって遺骨を管理・供養する形です。後継者がいなくても施設が管理を続けるため、「自分が死んだ後に誰も管理できない」という悩みに向いています。供養の内容や期間は施設ごとに違うため、契約の前に確かめましょう。

後継者がいなくても選びやすい移し先と、費用の目安は次のとおりです。

移し先費用の目安確かめること
合葬墓(合祀墓)公営の例:大阪市 遺骨1体50,000円(すぐに合葬・市内の人)、都立小平霊園 遺骨1体58,000円(いずれも2026年度)ほかの遺骨と一緒に納め、あとから返してもらえない施設がある
樹木葬平均購入金額 71.7万円遺骨1体ごとの料金か
納骨堂平均購入金額 81.5万円毎年の管理料がかかるか

平均購入金額は、2025年に「いいお墓」を通じてお墓を購入した人への調査の数字です。公営の合葬墓には、住んでいる期間の条件や募集の時期がある施設もあります。ほかの例は「墓じまい後の遺骨はどうする?」でまとめています。(出典:「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」(株式会社鎌倉新書「いいお墓」)(https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/12153/)、大阪市、東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」)

「無縁墓になる前に動く」ことの重要性

無縁墓とは、管理する人がいなくなったお墓のことです。

死亡した人の縁故者がいないお墓(無縁墳墓)の遺骨を改葬するときは、官報への掲載と、お墓の見やすい場所の立札で1年間申し出を求め、申し出がなかったことを示す書面などを付けて改葬の許可を申請すると定められています(墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第3条)。こうして改葬されると、遺骨の移し先を家族が選ぶことはできません。自分で墓じまいをすれば、遺骨の移し先を家族で決められます。(出典:墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第3条)

【パターン2向け】一人っ子同士が結婚した場合の選択肢

選択肢は4つある

一人っ子同士の夫婦が直面するのは「2つのお墓をどうするか」という問題です。選択肢は4つあります。「両家墓という選択肢がある」という情報だけでは判断できないため、それぞれの特徴と向いている人を整理します。

選択肢内容向いている人
片方の墓を墓じまいして統合どちらかの遺骨を新しい供養先へ移す遠方の墓がある・管理が大変な方を整理したい
両方を墓じまいして新しい形へ両家の遺骨を樹木葬・永代供養に統合両方遠方・どちらにもこだわりがない
両家墓を建てる2つの家名が入る墓石を新たに建てる(一般墓の平均購入金額は152.0万円・鎌倉新書の2026年の調査)伝統的なお墓の形を残したい
他の親族に引き継いでもらう従兄弟等に継いでもらう地元に親戚がいる・継ぐ意思がある人がいる

「どちらの墓を残すか」の判断基準

話し合いの前に、判断の軸を決めておくと進めやすくなります。たとえば、次のような軸があります。

  • より遠方にある方を墓じまいする(維持管理のコストが高い方を優先)
  • 親族が多い方の墓は残す(他に引き継ぐ人がいる可能性がある)
  • 宗教的なこだわりが強い方の墓は残す
  • すでに無縁化が進んでいる方を優先して墓じまいする

どちらを残すか・どちらを墓じまいするかは感情的な問題になりがちです。判断の軸を先に決めておくと、配偶者やその家族との話し合いがスムーズになります。

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墓じまいの費用・手順は別記事で詳しく解説

一人っ子で親の実家も受け継ぐ場合の、相続登記などの期限と査定の比べ方は「相続した不動産の一括査定」でまとめています。

墓じまいの費用相場や具体的な手順の詳細は、以下の記事で解説しています。まずこの記事で「自分のパターンと解決策」を把握してから、費用・手順の記事に進むことをお勧めします。

関連記事:墓じまいの費用相場

関連記事:墓じまいの手順と期間

よくある質問

Q1. 一人っ子でも墓じまいは一人でできますか?

できる部分とできない部分があります。行政手続き(改葬許可申請)は1人で進められます。墓石の撤去は石材店への依頼が必要です。ただし、今の墓地の使用者が自分でない場合(親が使用者など)は、申請に使用者の承諾書が要ります(墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第2条)。後から親族ともめないよう、家族や親族と先に話し合っておきましょう。

Q2. 一人っ子同士の夫婦は、両家のお墓を必ず墓じまいしなければなりませんか?

義務ではありません。「管理できなくなった時点で決める」という選択肢もあります。ただし、無縁墓になると遺骨の行き先を自分で選べなくなるリスクがあります。費用を用意できる・体が動くうちに方針だけ決めておくことを勧めます。具体的な手続きは後回しでも、「どうするか」の方向性だけ家族で共有しておくと、いざというときに慌てずに済みます。

Q3. 墓じまいを親が反対しています。どうすればいいですか?

「形は変わっても供養は続く」ことと、「元気なうちに一緒に決めたい」という気持ちを伝えてみましょう。永代供養の仕組みを、施設の案内を見せながら説明する方法もあります。なお、お墓(墳墓)などの祭祀に関する財産は、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が受け継ぎ、亡くなった人の指定があればその人が受け継ぐと、民法 第897条で定められています。また、今の墓地の使用者が親の場合は、改葬許可の申請に使用者の承諾書が要ります(施行規則 第2条)。親族が反対するときの対処は「墓じまいを親族が反対するとき」で解説しています。(出典:民法 第897条)

Q4. 費用が払えない場合はどうすればいいですか?

移し先の費用は種類で大きく違い、公営の合葬墓には遺骨1体5万円台の例もあります(上の表)。市川市や浦安市のように、市営の墓地を返す人に墓石の撤去費用を助成する自治体もあります。墓じまいの補助・助成のある自治体は「墓じまいの補助金・助成金がある自治体一覧」でまとめています。費用の詳細は「墓じまいの費用相場」を参照してください。(出典:市川市「市川市霊園一般墓地返還促進事業」、浦安市「墓所返還者等支援事業」)

まとめ

この記事で解説した内容を整理します。

  • 一人っ子のお墓問題は「後継者なし」「両家の墓」「親が高齢」の3パターンがあり、解決策はパターンによって異なる
  • 後継者がいない場合は、永代供養(合葬墓など)や樹木葬・納骨堂も選べる。後継者がいなくてもよいか、供養の内容と料金は施設ごとに確かめる
  • 一人っ子同士の夫婦は「どちらの墓を残すか」の判断基準を感情論になる前に決めておく
  • 「何もしない」と無縁墓になり、遺骨の行き先を自分で選べなくなるリスクがある
  • 費用・手順の詳細は別記事(内部リンク)で解説している

一人っ子のお墓問題に「正解」はありません。ただし「何もしない」だけは選ばないでください。費用の目安は「墓じまいの費用相場」でまとめています。まず費用の目安を確かめることから始めてみてください。

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