菩提寺の住職に手紙を書く場面は、法要のお願い、お礼、お布施を送るとき、墓じまいの相談など、いくつもあります。この記事では、場面ごとにそのまま使える例文と、書くときに確かめたいことをまとめました。〇〇の部分は、ご自身の内容に書き換えてお使いください。墓じまいの相談の後に続く、墓石の撤去工事の費用の目安は「墓じまいの費用相場」でまとめています。
この記事でわかること
- 住職への手紙の基本の形(書き出し・本文・結び・日付と差出人)
- 場面別の例文5つ:法要のお願い/法要・葬儀のお礼/お布施を郵送するときの添え状/住職が亡くなったときのお悔やみ/墓じまいの相談
- お布施を郵送するときは、日本郵便の決まりで現金書留にする
住職への手紙の基本の形
住職への手紙は、一般的な手紙と同じく、次の順で書くと読みやすくなります。
- 書き出し:「拝啓」などの頭語と、季節や日ごろのお礼のあいさつ
- 本文:用件。何をお願いしたいのか、何のお礼なのかを先に書く
- 結び:相手を気づかう一文と、「敬具」などの結語
- 日付・差出人:日付、自分の名前、連絡先(電話番号)。宛名は「〇〇寺 ご住職 〇〇様」のように書く
お願いごとの手紙では、こちらの希望の日程を書いたうえで、住職の都合を尋ねる形にしましょう。電話で話す前に手紙を送る場合は、「後日あらためてお電話いたします」と添えておくと、話がしやすくなります。
例文1:法要(年忌法要)をお願いする手紙
拝啓 〇〇の候、ご住職様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 平素は〇〇家の供養に格別のお心配りをいただき、誠にありがとうございます。 さて、来たる〇年〇月に、亡父〇〇の〇回忌を迎えます。 つきましては、〇月〇日(〇)または〇月〇日(〇)に、貴寺にて法要をお願いできませんでしょうか。 参列は親族〇名ほどを予定しております。 ご都合をお伺いしたく、後日あらためてお電話いたします。 時節柄、どうぞご自愛くださいませ。 敬具 〇年〇月〇日 (住所) 〇〇 〇〇(電話 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇) 〇〇寺 ご住職 〇〇 〇〇様
例文2:法要・葬儀のお礼の手紙
拝啓 〇〇の候、ご住職様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。 先日は、亡母〇〇の〇回忌法要にあたり、心のこもったお勤めをいただき、誠にありがとうございました。 おかげさまで、親族一同、故人をしのぶ穏やかなひとときを過ごすことができました。 今後とも、〇〇家の供養をよろしくお願い申し上げます。 略儀ながら、書中にてお礼申し上げます。 敬具 〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 〇〇寺 ご住職 〇〇 〇〇様
例文3:お布施を郵送するときの添え状
遠方に住んでいて直接お渡しできないときなどに、お布施を郵送する場合の例文です。
拝啓 〇〇の候、ご住職様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 このたびは、亡父〇〇の〇回忌法要にあたり、ねんごろなお勤めをいただき、誠にありがとうございました。 本来であれば持参してお渡しすべきところ、遠方のため、略儀ながら郵送にて失礼いたします。 心ばかりのお布施を同封いたしましたので、お納めいただければ幸いです。 今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。 敬具 〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 〇〇寺 ご住職 〇〇 〇〇様
お布施(現金)を郵便で送るときは、現金書留にします。日本郵便は、現金を送るときは現金封筒を使い、必ず現金書留とするよう案内しています。現金書留の専用封筒は、のし袋も入る大きさです。お布施の袋に入れたうえで、現金封筒に入れて送りましょう。(出典:日本郵便「書留」)
例文4:住職が亡くなったときのお悔やみの手紙
お世話になった住職が亡くなったと聞き、葬儀などに参列できないときに、寺院(ご遺族や後を継ぐ方)へ送る例文です。すでに住職を退かれていた方の場合は「前ご住職」とします。
〇〇寺 ご寺族の皆様 ご住職 〇〇 〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。 長年にわたり、〇〇家の先祖の供養にお力添えをいただき、温かいお言葉をかけていただいたことを、家族一同、深く感謝しております。 本来であればお伺いすべきところ、遠方のため叶わず、書中にて失礼いたします。 心より、哀悼の意を表します。 〇年〇月〇日 〇〇 〇〇
お悔やみの手紙は、「拝啓」などの頭語や時候のあいさつを書かずに、すぐにお悔やみの言葉から入る形が多く使われます(日本郵便の文例集の弔慰状も、この形です)。また、「ご冥福をお祈りします」は、浄土真宗では使わない言葉とされています(出典:真宗大谷派(東本願寺)「葬儀・法事・お墓のこと」)。この例文では「冥福」を使わず、「哀悼の意を表します」としています。
例文5:墓じまいの相談をお願いする手紙
お墓の継承などの事情で墓じまいを考え始めたとき、まず住職に相談の時間をいただくための例文です。いきなり決定を伝えるのではなく、「相談したい」という形にしています。
拝啓 〇〇の候、ご住職様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 長年にわたり、〇〇家の墓所をお守りいただき、心より感謝申し上げます。 さて、本日はご相談があり、お手紙を差し上げました。 私どもは〇〇に住んでおり、高齢の母とともに、これまでのようにお墓をお守りしていくことが難しくなってまいりました。 家族で話し合い、お墓の今後について、ご住職様にご相談させていただきたいと考えております。 近いうちにお伺いし、直接お話しさせていただきたく存じます。 ご都合のよい日時を、お電話でお伺いできれば幸いです。 敬具 〇年〇月〇日 (住所) 〇〇 〇〇(電話 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇) 〇〇寺 ご住職 〇〇 〇〇様
墓じまいを決めた後に送る離檀の手紙の例文は「離檀の挨拶文例」、お寺に出す離檀届は「離檀届の書き方と文例」にまとめています。住職と話がついた後は、墓石の撤去工事を石材店に頼みます。見積書で確かめることは「墓じまいの見積もり」で解説しています。
PR
離檀のあとの、墓石の撤去の費用を先に知っておきたい方へ
離檀の話がまとまると、墓石を撤去して区画を返すための工事が必要になります。お寺に指定の石材店があるかを先に確かめ、指定がなければ、複数の見積もりを比べてから決めると安心です。墓石ナビなら、同社の審査を通った石材店から無料で一括見積もりを取れます(民営霊園のお墓は受け付けていないと公式サイトに書かれています)。
よくある質問
手紙と電話、どちらで連絡するのがよいですか?
決まりはありません。用件を整理して伝えたいときは手紙、日程を早く決めたいときは電話、と使い分けるとよいでしょう。手紙を送った後に電話をする形にすると、内容が伝わったうえで話ができます。
お布施を郵送してもよいですか?
直接お渡しできないときは、郵送する方法もあります。現金を郵便で送るときは、日本郵便の決まりで現金書留にします。事前に、郵送でお送りしてよいかを寺院に確かめておくと安心です。
墓じまいの相談は、いきなり手紙で伝えてもよいですか?
手紙で「相談したい」と伝え、そのあと直接お会いして話す形にすると、気持ちが伝わりやすくなります。墓じまいの全体の流れは「墓じまいの流れと期間」で解説しています。
まとめ
- 住職への手紙は、書き出し・本文(用件を先に)・結び・日付と差出人の順で書くと読みやすい
- お願いごとは、希望の日程を書いて住職の都合を尋ね、「後日お電話いたします」と添えると話がしやすい
- お布施を郵送するときは現金書留にする
- 墓じまいは、いきなり決定を伝えず、まず「相談したい」と伝えて直接話すと、気持ちが伝わりやすい
この記事を書いた人 大手葬儀会社Web事業部に3年間在籍。年間2,000件以上の葬儀集客・月数千万円超の広告運用・月間1,000万PV超のコンテンツ制作を担当した現場経験者が執筆しています。
※アイキャッチ画像は、AIで生成したイメージです。実在の霊園や墓所を写したものではありません。


コメント